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鈴木其一は30日(日曜日)まで [日記、時候]

先日、東京に出講した折にサントリー美術館へ立ち寄り「鈴木其一(すずききいつ)」を観てきました。展覧会は六本木のサントリー美術館。六本木なんて30年振りじゃなかろうか。
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巨大なショッピングモールの中にある美術館なので、やや会場は狭め。そして日曜日ということもあり、入場するやそのまま行列の最後尾となる。
鈴木其一は江戸琳派の旗手といわれ、あの酒井抱一の一番弟子であったという。鮮やかな色彩、そして丁寧に写実された植物、昆虫、鳥獣類。作品のサイズに関わらず、存在感、インパクトのあるものが続く。
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これは見たかった作品のひとつ。《夏秋渓流図屏風》右手の景色は夏。左手は秋となっています。背景の黄色と水の青色が補色関係にあたり、ギラギラとまぶしいのですが、画面からはしんとした静寂を感じました。不思議な魅力を湛えた作品でした。

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中央が《朝顔屏風図》の一部です。今回の一番人気ですね。青い朝顔の花は近くに寄って見ると、かなり重く塗りこんであることが分かります。その重量感がそのまま、フワリと浮き上がって見えるところに惹きつけられるのでしょうか。この絵の前から暫く離れたくありませんでした。
この朝顔の屏風はアメリカのメトロポリタン美術館の所蔵だそうです。どういういきさつでアメリカに渡ったのか知りませんが、こうした日本文化の至宝が海外に出て行ってしまっていることが、最近とても残念に思えて仕方ありません。


今週、東京に行ける人はサントリー美術館へ行ってみよう。
http://www.suntory.co.jp/sma/

ヨガとクリスタルボウルを楽しみました [正太寺]

先日、本堂で「ヨガとクリスタルボウルの夕べ」を催しました。
最近めっきり日が短くなるのを感じますね。午後6時30分より始めた時はまだ外も明るかったのが、それからあっという間に夕闇に包まれてしまいました。
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堂内はロウソクの灯りと天井に向けた間接照明で幻想的な空間に変わります。
金箔に覆われた欄間彫刻なども怪しげな顔を見せイイ感じです。

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クリスタルボウルの響きが堂内を包み込みます。この音というか波動と言った方が適切かもしれない響きに身をまかせると、体が軽くなるような感覚をおぼえます。

終了後は参加者みんなで温かなお茶を飲みながらおしゃべりをして解散。

年内にもう一度やりたいねという声もあり、決まり次第またお知らせしますね。

戦没者慰霊祭のご案内 [豊橋・牛川]

豊橋仏教会では毎年、戦没者慰霊祭を催しています。
会場には遺族会の方が来られますが、戦後70年を越え、ご遺族自身もご高齢となられ、年々お参りに来られる方は減少しております。
しかし考えてみれば戦没者慰霊祭とはご遺族のためだけに行うものではありません。戦争を体験した方、そして戦後生まれの者にとっても、決して忘れてはならない大切なこととして「戦争」を思い出し、語り合い、歴史に訪ねてゆかねばならないと思います。
戦争犠牲者の尊いいのちを本当に敬うためには、なにをするべきなのかよくよく考えなくてはいけません。そうしたきっかけの一つにでもなってくれれば幸いです。
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日時  2016年10月24日月曜日 13:00より
会場  豊橋公会堂(豊橋市役所前)
※入場無料 どなたでもお参りすることができます。お気軽にお立ちよりください。

式典に続いて特別公演がございます。
広島より日蓮宗本覚寺副住職・渡部公友師(わたなべこうゆう)にお越ししただきます。
渡部師は戦後生まれの45歳ですが、広島市被爆体験伝承者として各地で原爆、戦争の恐ろしさを伝える活動をボランティアで行っている方です。
当日、会場では写真資料なども紹介しながらお話ししてくださるとのこと、是非とも大勢の人にお聞きいただきたいと思います。

法話の鍛錬 [高田本山]

少し日が経って過ぎてしましましたが、9月27日に高田本山にて法話布教の研修会「布教伝道研修講座」が催されました。会場は今回は特別に高田会館ホールです。参加は僧侶でなくとも可能です。一般の方もたくさんお越しくださいました。
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(この会場、明るいしおしゃれな雰囲気なのですが、音響が弱点。声がこもってしまって聞き取りにくい。改善を望むところ)


 さて、この研修は若手僧侶が15分間の法話を考え、実際に大勢の人の前で話すというものです。こうした実演研修が年に3回、そしてベテランの法話大会が1回あります。
 今回の実演は長松真見氏と島義恵氏でした。長松氏は自分の弟のように可愛がっていた愛犬の死を通して感じとったいのちを「あたたかい」という身近で新鮮な言葉でもって表現されました。
 島氏は祖父との思い出とともに、振り返れば祖父の願いの中を生きてきた自分であったと気づかされ、そこから本願のはたらきを感じると語ってくれました。
 総括を講師の本願寺派布教使・花岡静人先生よりいただきました。真宗の法話は世間一般や仏教一般とは一線を画すところにその醍醐味があるとして、決して「わかりやすさ」を求めるあまり本質を見失わないようにとのご指摘をいただきました。
 そして今回初めての試みとして会場でアンケートを実施したところ、両実演者や当講座への感想や意見などを多数頂戴することができました。今後の講座運営の参考や各出演者への励みになることと思います。
 次回以降の講座の予定です。11月29日(火)・来年2月7日(火)ともに午後1時30分より。


如来さまのメガネ [掲示板法語]

急に涼しくなり、朝夕は肌寒くさえ感じます。一気に秋になったようですね。
早いもので10月になったと思ったら早くも12日だそうです。

正太寺山門の掲示板です。
如来のメガネ2.jpg
如来より賜りしメガネをかけると、私の後ろに大宝海が見えてくる

毎朝目覚め、鏡の前に立つとそこに見慣れた、というか見飽きた私の顔が映っています。その姿は私の理想と期待からはほど遠い、残念な私でしかありません。

では如来さまの智慧の眼から見たら、この私を通してどんな世界が見えてくるのでしょう?
そもそも人間として生まれてきたことが大変に稀なことであります。そして生まれた後はたくさんのお育てをいただき、無数のいのちを頂戴して今日まで生きて来ております。
そしてその私に向けて、この私を救わんとして、はかり知れない仏さまのお慈悲のはたらきが注がれているのでしょう。

そんな私を自分では「残念な私」として見てしまっているのです。もったいない。


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