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78円の命 [日記、時候]

本堂の本棚に新しい絵本が並びました。
『78円の命』
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この表紙のネコは「キキ」といいます。
キキはノラ猫です。キキが子猫を産みました。
近所に住む谷山千華ちゃんはとってもその子猫たちが好きでした。
ところがある日、子猫たちは保健所に連れていかれてしまいました。
千華ちゃんがインターネットで調べてみると、やがてその子猫たちはその多くが殺されてしまうことを知り、深い悲しみにくれます。

当時小学校6年生だった千華ちゃんはこのことを作文に書きました。その作文が人々の心を揺さぶり、学校の授業にとり上げられたりされ、この度一冊の絵本となったのです。
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作者の谷山千華さんが本の帯でこのように語っています。
今日もまたどこかで罪のない命が消えようとしています。
つらいけど・・・悲しいけど・・・それが現実・・・。
この絵本を通じて、ひとりでも多くの人が命の尊さを考えるきっかけになることを願っています。
大切な命がひとつでも救われますように。
そして動物が安心して暮らせる世の中になりますように。

谷山千華さんは現在豊橋の高校生です。
だからというわけではありませんが、絵本発売を聞き、本堂に備えることにしました。
是非、お手に取ってご覧ください。

本山団参2016 [正太寺]

昨日、11月3日
豊橋、豊川の高田派のお寺そろって高田本山へと団体参拝に出かけました。総勢140名ほどでバスに分乗。快晴の空のもと少々の渋滞などなんのその、私たち正太寺は45名も参加くださったので、一車貸し切り。一日本当に楽しく過ごすことができました。

高田本山は3日・4日と納骨堂法会と勤まっており、境内も賑やか。
御法主の御廟へと歩まれる厳かな行列を拝見。
我々参拝団で御堂でお勤めをしたり、お昼は本山名物ちょうちん茶そばを食べたり。
念珠を買う人、おでんを食べる人、門前町を歩く人、それぞれに楽しんでくださいました。
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こちらは正太寺御一行様。みんなニコニコです。もちろん私も。

帰りのバスの中ではビンゴ大会を開催し大盛り上がり。
皆さんの応援、ご協力でもって正太寺がどんどん元気になっているようです。

私、住職として「サイコー」な一日でした。

教学院研究発表大会2016 [高田本山]

先日、高田本山にて「教学院研究発表大会」が開催されました。
これは私も所属しております。真宗高田派教学院の各部会から一名ずつが登壇し、それぞれの分野での研究内容を20分間で発表するというものです。

当日、登壇された方をご報告申し上げます。
第一部会・金信昌樹氏・「回心をめぐって」
第二部会・白井融光氏・「今の心」
第三部会・鷲山了悟氏・「金子みすゞ「私と小鳥と鈴と」考」
第四部会・清水谷正尊氏・「愚禿鈔の成立について」

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こちらは清水谷正尊氏の発表風景です。発表時間は20分と短いので、語られる内容には限りがあります。しかし会場で配られる各研究員の参考資料がそれを補い余りあるものばかりで有難いです。

午後は(三重県地域文化財総合活性化事業)として高田短期大学学長・栗原廣海氏の講演がございました。講題は「『観無量寿経疏』と親鸞聖人」
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研究者というのは凄いなあと感心する一日でした。それは研究者はきちんと原典に訪ね、他研究者の説を比較し、可能な限りの論考を積み重ね、そこから可能性のあるものとして、自分の見解、推論を述べるという日頃の研鑽があってこそ可能なことと教えられました。
私など一冊ある方の書籍を読めば、もうそのまま鵜呑みにして、これで分かったかのようなつもりとなってしまうばかりです。

豊川の明光寺にて「ワタシ☆キラリ」 [日記、時候]

先日、私は豊川伊奈の浄土宗明光寺(みょうこうじ)へとお邪魔してきました。
それは当日、明光寺で開催されているイベント「ワタシ☆キラリ」を見学するためです。
明光寺は旧東海道に面したこじんまりとしたお寺です。
境内も、本堂も正太寺と比較すれば狭く、小さいのですが、そこへいくつものテントが設えられ、本堂から廊下、座敷まで使って沢山のお店が展開されていました。
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こちらが山門をくぐったところ。
パンを売るお店、スープやコーヒーなど良い香りが漂ってきます。

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本堂の中はこんな具合です。内陣以外はすべて解放され、クラフト類や服やアクセサリーが市場のように並んでいます。小さな子どももはい回っていたり、大人といっしょに店番をしていたり、大変な賑わいです。

明光寺のご住職、鈴木浄哉さんにご挨拶、そしてお話を伺いました。
「よくぞここまでお寺を開放する覚悟が出来ましたね」と尋ねると、明光寺では年に四回「手作り市」というお寺主催のフリーマーケットを催されていて、今回は「ワタシ☆キラリ」さんの方から、場所貸しの依頼があって、このような規模のものが出来たそうです。ご住職自身この日の賑わいには驚かれたそうです。
普段から継続してイベントを行っているということで、お檀家さんたちの理解も得られ、協力体制も作られているようです。とても大事な一点ですね。

正太寺として、こうしたイベント(フリーマーケットやミニコンサート、ダンスや手品など)が出来るだろうかということを確認することが目的でありました。
答えはまだ出ていません。正太寺は春から晩秋まで蚊に悩まされます。屋外での開催は難しいなあとか、本堂や座敷を使うには色々とクリアしないとならない諸問題があることも見えてきました。
でもいつか、どんな形になるかわかりませんが、みんなで参加して、みんなで楽しめるイベントを始めたいと思います。

東京浅草・覺音寺 [日記、時候]

先日、東京へ行った本来の用事をご報告申し上げます。
山手線御徒町駅から東へ少し歩いたところに高田派の寺院がいくつかございます。周辺には日蓮宗や他派の真宗寺院もあり、江戸時代の大火を経て一か所にお寺が集められたそうです。
そのひとつ覚園寺(かくおんじ)さま。
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ご覧のように道路から即玄関となり、階段を上がり二階に本堂がございます。
報恩講をお迎えになられるということで、派内のお寺さんも一緒にお勤めされていました。

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こちらが覺音寺さまの本堂の様子。右手に赤い毛氈の高座がしつらえてありますでしょう。ここが説教の高座です。私もお囃子こそありませんでしたが、内陣を通り、高座ににじりあがり、座布団に座って深々と頭を下げてから御讃題をあげ、お話しさせていただきましたよ。
普段ですと脇に黒板(ホワイトボード)などがあり、演台などを前にして、その上には話の要点のメモ書きなどを置いていたりするのですが、高座ではそうは参りません。
表情はにこやかに余裕をかませていますが、頭の中は脳がフル回転状態。たぶん途中で脳みその血管が二三本切れたと思います。
それでも人間、追い込まれればそれなりに能力を絞り出すものですね。なんとか納めることが出来たように思います。

修行は続くよどこまでも・・・。

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