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欲しい・・欲しい・・欲しい・・・ [仏・法・僧]

昨日は月例法話会でした。とても爽やかな朝となり、本堂前の菩提樹が七分咲きとなり、何とも言えない甘い香りを漂わせていした。
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ものが縛るのではありません ものをとらえる心に縛られるのです  仲野良俊


モノをコレクションするのは人間だけではないでしょうか。
犬や猿が骨や木の実を貯め込んで、それらを眺めてうっとりしているなんて聞いたことがありません。

では人間はそうしたモノを集めたり、手に入れることで満足でするのでしょうか。
勿論、念願の車とか宝石とかが手に入った時には喜びもひとしおでしょうが、そうした満足感は大抵一瞬で果ててしまうものです。

人は常に他と比較するという意識をはたらかせています。この意識が案外厄介なのです。
ひとつ大好きなものが手に入ったとしましょう。犬でもネコでも大喜びします。人間でも同じはずなのですが、人間の場合、自分の手の中にある「それ」と、他の人が持っている「それ」とを比較せずにはいられません。結果、優越感を持つか、劣等感を持つかに分かれてしまいます。
お気に入りが手の中にあったとしてもそうした結果を招いてしまうのが人間であるということです。
なんとも哀しい在りようですね。
そうしたつまらぬ心理作用の根本は自分への執着心です。つまり自分が一番可愛いという心です。それも他と比較して優位に立たないことには良しとできないのです。
そんな人間の姿と念仏者・榎本栄一さんが詩にしておられます。


大悲無倦         榎本栄一
蜘蛛(くも)の張る網のように
私の中の我執(がしゅう)が
ありありとみえるのは
なむ 大悲無倦(だいひむけん)の御光照(おんひかり) 

こんな私を悲しんでくださる心に触れられた喜びでもあります。

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