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蔵王堂に圧倒される [日記、時候]

吉野に唯円の墓参に来たついでに吉野山にも上がりました。
金峯山寺4.jpg

ここ吉野山は桜でなにより有名ですね。私たちが訪れた時は既に花は散り葉桜となっていました。それでも深い谷を見下ろし、その山肌に様々な新緑でもって彩られる様はまことに趣き深いものでした。
この吉野山は古く修験道の霊地であり、その中心に金峯山寺(きんぷせんじ)があります。
ここは金峯山修験本宗総本山で、役行者が開基とされています。今も多くの僧侶や修験者が厳しい修行を続けていらっしゃるとのこと、館内紹介ビデオには山の崖から身を乗りだしたり、山々を駆け巡るなど心身ともに鍛える姿が映っていました。
ここ金峯山寺の本尊は秘仏とされ普段はお参りすることはできませんが、丁度この時は特別ご開帳中ということで拝ませていただきました。
堂内は撮影禁止でしたので、JRの観光ポスターを拝借します。
金峯山寺5.jpg

こちらが金峯山寺の御本尊・金剛蔵王大権現(こんごうざおうだんごんげん)です。権現とは「権」仮に、「現」あらわれるという意味で、中央の仏様が本地仏の釈迦如来の権現で過去世を司り、向かって右手が千手観音の権現、現在世を、そして左手弥勒菩薩の権現で未来世を司っています。これら三体の権現は過去・現在・未来の三世にわたる衆生の救済を誓願して出現されということです。また金剛蔵王とは、密教の世界観を表す金剛界と胎蔵界を統べるという意味を表しているそうです。

この仏さまの大きさに圧倒されます。単に背丈が高いというだけではありません。大きなお堂の屋根にも届きそうに立ち上がり、片足を上げこちらへ向かってくるかのような姿、大きな顔には憤怒の相、そして絢爛たる装飾。強烈なエネルギーを放っているかのようです。
係りの案内で結界の中に入ることができました。そこには衝立でいくつにも仕切られていて、二人ずつ入れば落ち着いて仏様を見上げながらお参りすることができます。大きな目で私を見下ろしているかのようで、思わず懺悔せずには(何を?)いられないような気持ちになるから不思議です。
同行の方に聞いたところ隣の仕切りの方からは女性二人が感極まったかのようにすすり泣きされていたそうです。何か抱えられていたものを下ろすことができたのでしょうか。

金峯山寺1.jpg

境内には護摩壇の跡。こちらでは万人安楽を願って護摩を焚く大行が行われます。

寺から駐車場に戻る途中には黒門(山門)そして銅の鳥居があり、この吉野の山全体が金峯山寺であることが分かります。
金峯山寺3.jpg

金峯山寺2.jpg





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