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私が私でよかった [仏・法・僧]

今朝は月例法話会。昨晩からずっと降り続ける雨にも関わらずお参りに来てくださる皆さんには本当に感謝するばかりです。
今回も法語カレンダーを訪ねてまいります。

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私が私であってよかったといえる あなたになれ (中島みどり)


今月の法語はともすると自己啓発や自分探し的な言葉と捉えられるかもしれません。しかしこの言葉を記された中島みどりさんのことを知ると決してそんなこととは違うことが分かります。

中島みどりさんは1999年に40歳という若さで亡くなってゆかれました。それは悪性リンパ腫という病気によるものだったのです。当時みどりさんにはご主人とまだ小2と幼稚園生の二人の子どもいらっしゃいました。余命幾ばくもないと知らされることは筆舌に尽くしがたい思いであったことでしょう。
そして幼い頃よりお念仏に親しんで来られたみどりさんでありしたが、この病気を縁として深くお念仏をいただかれたようです。
みどりさんはこの先ずっと一緒にはいられない子ども達のためにたくさんの手紙を残されるのですが、その中に我が子にこれだけは伝えたいとして記された言葉のひとつがこの「私が私であってよかったといえるあなたになれ」というものだったのです。

さて、改めてあなたにお尋ねします。
「あなたはあなたであってよかったと心底思っていますか?」

自分で自分を認められるというのは、実は非常に難しいことなのです。
調子の良い時であれば「俺ってサイコー!」と有頂天にもなりますが、一旦つまづいたり他人から揶揄でもされれば、一瞬にして「ダメダメな俺」に急降下。
もともと自分を量るにしても相対的な基準しか私たちは持っていません。つまり「他人との比較してナンボ」ということです。そんなもの上を見ても下を見ても際限ありませんね。

中島みどりさんはこう子ども達に語りかけます。
いつでも、どんなときでも、「私が私でよかったといえるあなたになれ」と呼びかけてくださる方があった。その呼び声を聞くということが、人間のいちばん大事な願いではないでしょうか。

この(呼びかけてくださる方)こそ、みどりさんがお念仏をいただかれる中で出遇われた阿弥陀如来であります。



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