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氏子札(守札) [日記、時候]

昨日、正太寺へ古文書に詳しい方々がやって来られ、本堂奥に仕舞ったままとなっていた古い文献等をダンボール箱から出して見ていただいた。
私にはどういうものかさっぱりわからない物ばかりなのですが、皆さんおもちゃ箱に獲りつく子どものように、次々と取り出しては目を通し、仕分けを始められる。
そんな中に小さな木札が出てきた。「これは珍しい!」と声が上がった。

氏子札表.jpg

大きさはタバコの箱くらい。厚さはほんの2~3㎜ほど。
これほどきれいな状態の物はめったにないそうです。仕舞いこんだままというのが功を奏したのですね。

氏子札裏.jpg

こちらが裏面。当時の神主さんの名前でしょうか。

これは「氏子札(うじこふだ)」というそうです。
調べてみると明治4年から6年までも僅か2年間だけ「氏子調」「氏子改」という制度が布かれ、国民は必ず神社氏子に成らなければいけなかったそうです。それが今でいう戸籍にあたり、その身分証明書として氏子札が発行されたそうです。
そしてこの氏子札は正太寺11世住職挺秀(晩翠)がいただいた証明書であり、地元の神社が発行しています。

この写真のように「正太寺住職」が「熊野神社氏子」として登録されています。
僧侶が氏子に?そんな乱暴な・・・と思われるかもしれませんが、それまでは寺請制度が布かれ、誰もが必ず寺に所属しなければなりませんでした。いってみれば寺院から神社に窓口が替わっただけのこと。
その後、戸籍制度が始まり今日に至るということです。

昨日の専門家いわく、家族全員に発給されたはずなので他にもあるといわれるが、出てきませんでした。


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