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綿引明浩展 ILLUSION [豊橋・牛川]

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綿引明浩展 ILLUSION 透明な絵画 2016年12月1日~20日
ギャラリーサンセリテにて

ご覧のように鮮やかな色彩で摩訶不思議な世界が描かれています。16世紀北方ルネッサンスの画家ボッシュを思い起こさせますが、こちらはカラリと晴れ渡っています。

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とにかく会場に入るとまぶしいほどその色彩が目に飛び込んできます。それは鮮やかな絵の具が使われているということだけではありません。その技法にも特徴があるからです。

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こちらは等身大の人物のシルエット。これは透明なアクリル板が支持体となっていて、ガラス絵のように裏から描いてあります。裏から描くということは最初に載せた絵の具が絵の最表部となり、後から塗った色はその背面、背景となってゆくという通常の描き方と反対の順序で描いてゆきます。これは完成した姿がきちんとイメージできていないと描けません。
ガラス(綿引氏はアクリル板を使っている)に直接塗られた絵の具はペタリと張りつき、研ぎ澄まされた色彩を放ちます。

さらに綿引氏はそのアクリル板をいくつにも重ねることで作品に不思議な立体感を作り出しています。
今回の展覧会には三種類の作品が並んでいます。一つはいわゆる平面作品(版画やタブロー)
二つ目はその幾重にもアクリル板を重ねた作品。これも近景、中景、遠景という構成で出来ていますので3Dなる立体作品といってもよいでしょう。そして三つ目が机の上に垂直に立っている立体作品です。

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小さくてかわいいサイズながら強さとメッセージを秘めていると感じました。

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描かれている奇妙な生き物たちは氏の幼いころから湧き出てきていたキャラクターだそうです。どれも幸福そうな様子が観る者を優しくしてくれます。

久居の妙華寺 [高田の寺々]

二日続けての寺院紹介です。
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三重県津市久居の妙華寺(みょうけじ)さまです。
こちらも報恩講であります。山門左手に妙華寺会館という建物があり、そちらでお非時(食事)を頂戴しました。

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昔ながらの飛竜頭、ぬた、里芋の煮物、なます・・・そしてお味噌汁。このお味噌汁の味がなんとも甘い初めていただく風味。味噌と甘酒をブレンドしてかのような甘さ。体をほんのりと温めてくれます。
このお非時の支度に前日から大勢の人が働いてくださったとのこと、ありがたいことです。

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その妙華寺会館に厨子に収まった一光三尊仏がいらっしゃいました。その由来を聞かぬまま帰ってきてしまいました。美しいお姿の仏様でした。

勤行に続いてお話をさせていただき、帰り際にご住職より、今日お参りに来てくださった中に90歳にもなる女性がいて、その方が私の「大河戸」という名前をお聞きになられて、昭和20年代に大河戸という説教師の話をここ妙華寺で聞いたことがあると仰られていたということです。
そうです、それは私の祖父・大河戸龍秀(りゅうしゅう)です。何日も泊りがけでお説教に回っていたと聞いております。祖父は私が生まれる前に死んでいますが、こうして祖父の足跡に思わぬところで出あうことがあるから不思議ですね。ありがたいご縁でした。

妙華寺HPです
http://myoke-ji.com/

浜松の光福寺 [高田の寺々]

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毎年報恩講に寄せていただいている光福寺さまです。
ご覧いただいている通り、本堂も山門もピカピカの新築です。
住職、お檀家さん一丸となって境内整備もいよいよ完成されました。

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本堂内部の写真はございませんが、その美しさとともに、設備面や収納など隅々まで細やかに配慮がなされ、今建てるとしたらこれ以上の内容はあり得ないと思えるほど充実していました。

沢山の参詣の方々と共に報恩講のご縁を嬉しくお勤めさせていただきました。

ほっこり [正太寺]

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12月に入り、いよいよ寒さも本格的になってきます。
本堂でお参りしていても、ひんやりとするようになってきました。
ストーブの用意もありますが、天井の高い本堂ですのでぽかぽかというわけにはいきません。
そこでひざ掛けを用意しました。椅子でお参りされることが多いので膝に掛けていただくと足元からほっこりしていただけると思います。
(よそのお寺の真似ですけどね。坊守にはとても褒められました。女性の目線は貴重です)


山本一樹展・・・・あと一日 [豊橋・牛川]

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山本一樹展  風の記憶 -金属造形-
2016.11月5日(土)-27日(日)
ギャラリーサンセリテ


会期末での紹介で申し訳ありません。氏の作風がとても好きなので印象を記しておきたいと思います。
作品は 鍛金(たんきん)といって、鉄や銅の板を叩いて丸みを作り出し、溶接をしてつなぎ合わせ、凝った塗装をして作品にしてゆかれます。(塗装というよりも女性のお化粧に近いかもしれません。それほどデリケートなものです。)

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鋭角な脚をもった馬。その背中には大海原がひろがっていました。

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「ボーーー」と霧笛の音が聞こえてきそうです。島には灯台が佇んでいます。海は穏やかです。

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島からの景色。そう、反対に回ると景色が変わります。船員が手を振っているのが・・・見えませんね。


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これは神社か神棚に見えてしまいます。なんでだろう。何ものかをここに祀ってあるように感じるのです。それは思い出なのか、夢なのか。

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風景が旅をしています。初めて訪れた土地で「あれっ、前にもこの景色を見たことがあるような?」と思ったりすることがありませんか?(デジャヴ)なんて言うそうですが、実は景色の方があなたの先回りをしていたのかもしれません。

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金属ならではの硬質な光沢。だがそこにあるのはブランコ。記号化されたモチーフなのか、これを見つめていると何故だか幼い頃を思い出す。泣いたことや、けんかしたこともあったのに、思い出すとそれらはみんな懐かしさに包まれてしまっている。もうそれ以上変わりようがないくらい、凝縮してキラキラしている。

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こちらも夕陽に向かって家路に急ぐ少年の頃の1ページを連想させる。そう、風が吹いている。
ペダルを漕ぐ、汗でシャツがはりついて、首筋から風が入ると、すうっとして気持ちがよかった。

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こちらは山本氏の道具類のほんの一部。どれもご自身で加工されたオリジナルの道具ばかり。
作品はこれらの鎚によって打ち出される。大変な音と共に生まれてくるわけだ。
それが完成すると、一切の音を吞み込んでしまったかのように静寂をまとっている。
不思議だ。

ギャラリーサンセリテの情報です。
〒440-0862 愛知県豊橋市向山大池町18-11 am11:00 - pm6:00 水曜休廊
Tel: 0532-53-5651 Fax: 0532-52-6608 E-mail: art@sincerite.info
アクセス: JR・名鉄豊橋駅から豊鉄バス(4番乗り場)で約10分。「台町」バス停下車、徒歩1分。




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