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ヨルク・シュマイサーについて [日記、時候]

版画家ヨルク・シュマイサーの展覧会がギャラリーサンセリテで開催されていた。(もう、終了しています)
とてもいい展覧会だったので、感想だけでもここに書き留めておきます。
2016ヨルク5.jpg

一枚の紙の上に、こんなにも妖しい世界が描きだせるものかと驚嘆するばかりである。

2016ヨルク1.jpg

完璧なデッサン力とモダンな構成力。ピックアップされるモチーフには彼の深い学識から導かれた必然性があるのでしょう。

2016ヨルク2.jpg

こちらの左側には文字がびっしりと書き込まれています。そして何気なく見過ごしてしまいがちなのですが、その文字がちゃんと読めることに気づき、驚きました。なぜなら、これは版画ですから、版を作る時とは裏返して刷られてくるのです。普通に文字を彫れば、刷られた文字は裏返しになってしまいます。ところがこの作品では文字が正しい向きになっているということは、版を彫る時に作家が「鏡文字」を描いていたということです。シンプルなアルファベットの羅列とはいえ、これだけの勢いのある線で描くことは困難だと思います。彼の頭の中はどうなっていたのでしょう。

2016ヨルク4.jpg

彼の作品には古代から中世、現代と、そして西洋、東洋、自然物と様々なモチーフが幾重にも重ね、描き込まれているのですが、それらが不思議と調和しているのです。
人類が洋の東西を問わず幾千年もの昔から、その目を凝らしても見ることのできなかった、闇の中の揺らぎ、あるいは天空からのささやき、ヨルク・シュマイサーも同じまなざしで世界中を旅していたのではないだろうか。

2016ヨルク3.jpg

今回の展覧会が何より素晴らしかったことは、展示されている作品の多くがフレームの中に押し込まれず、つまりガラスやアクリルを間にはさむことなく、生で見ることができるようにしてくれていたことです。紙の風合いから、その上にヒタリとはりつくインクの様子まで見え、作品の魅力を最大限にまで伝えてくれました。


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コメント 5

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申し訳ございません。
記事とは全く関係のない質問です。
「阿弥陀経、高田派・・・」で検索している内に、このブログに来ました。

我が家は高田派です。
最近、代替わりし仏さまを守る立場になりました。
通常のお経は「勤行集」に収められているのは知っています。
今まで家族、特に祖父は不定期ながら阿弥陀経もしていました。

そこでお寺さんに阿弥陀経の事を聞くと、一般人は阿弥陀経は必要ないとの一言で取り合ってもらえません。

以前は高田派の阿弥陀経の経本がありましたが、不幸が続き棺にそれらを入れてしまいました。
今、確認すると高田派の阿弥陀経の経本は1冊もありません。
浄土真宗(西)の本が1冊残っているのみですが、本願寺派や大谷派とは所々、違うと思います。
以前、お寺さんの先代の住職が仰っていました「高田派は西より東(大谷)に近い。でも東とも多々読みであったり発音での違いがある」。

現在、我が家にある西用の阿弥陀経の経本は、途中で区切られ、前後半になっています。
ちょうど「文類偈」の様にです。
しかし、自分が覚えている範囲では高田派の阿弥陀経は前後半に別れず1つだったと思います。
どうなのでしょうか?

また、西用の阿弥陀経とは読み方なので違う箇所はあるのでしょうか?

インターネットで調べても西、東。または浄土宗の阿弥陀経しか出て来ません。

本来、地元のお寺に聞けばいいのですが、上述の様に一切取り合って貰えません。
教えて頂けると幸いです。
本当に、一般人が阿弥陀経を勤める事はタブーなのでしょうか?

by お名前(必須) (2016-06-12 10:40) 

悟道

阿弥陀経は在家の人が勤めるものではないと仰るお寺さんはいますね。気にしないでください。特別に理由があるわけではありません。
阿弥陀経の勤め方はあなたが仰るように、東西本願寺とは違います。たぶん仏光寺派や興正派などとも違うのでしょう。特に高田派の読み方で違うのが「舎利弗」の読み方だと思います。高田派では「シャリ・ホツ」と二拍で読みますが、本願寺などは「シャ・リ・ホツ」と三拍で読んでいらっしゃいます。ですから一緒に勤めることが難しいのです。
高田には在家向けの阿弥陀経教本は出ていないと思います。
この際、思い切って高田本山の進納所で頒布している『仏説阿弥陀経フリガナ付き』を求められてはいかがでしょう。大きさは正規の経本と同じ大きさです。音木(拍子木)の印も載っています。
お家は本山から遠いですか?
ご連絡いただければ、本山から阿弥陀経を取り寄せてお送りしますが。確か3000円くらいだったと思います。
連絡先はyoukoso@shotaiji.comです。
by 悟道 (2016-06-12 14:21) 

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早速の回答有難うございます。
本山に行くときに購入します。そうそう、祖父は拍子木も使ってました。まだ、仏壇の引き出しにあります。

ブログに有る様なお経の読み方を指導されている、そちらのお寺さんが羨ましいです。うちのお寺さんは割り当て金のお知らせ以外ありません。来なくていいから振り込みだけする様に言われます(笑)

もう2つ教えて下さい。
今、家にある阿弥陀経の経本は本願寺派(西用)です。
この西では、
念僧之心 舎利弗 其佛国土 成就如是 功徳荘厳
ここで区切り、鈴を鳴らし。
舎利弗(調音)
於汝意云何 彼佛何故・・・
とあります。
高田派では、この部分は区切らなくて宜しいのでしょうか?

私が阿弥陀経を読むと14分くらいです。
ブログには20分くらいとありますが、14分だと少し早いのでしょうか?

お忙しいとは思いますが回答宜しくお願い致します。

by お名前(必須) (2016-06-12 20:39) 

悟道

おはようございます。
高田派では途中で区切ることはしません。
阿弥陀経を読む速さは人それぞれですね。正太寺の阿弥陀経を読む会では、できる限りゆっくり読むことを心がけていますので、20分ほどかかりますが、読みなれてくれば15分・・10分と短くなってきます。私がご法事などで勤めるときには7.8分で読んでいると思います。本山のお朝事で勤まる阿弥陀経は猛烈に早いです。5分もかからないかと。
by 悟道 (2016-06-13 06:39) 

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丁寧な回答ありがとうございました。
出来る限り、お経をあげ、ご先祖様の供養をして行こうと思っております。
また、分からない事が出来れば教えて下さい。
本当に有難う御座いました。
本山調べました。時間の都合が着く時行って、経本を求めて来ます。
by お名前(必須) (2016-06-13 20:59) 

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