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「安心・安全」の罪 改訂版 [新聞、書籍より]

重大な間違いをしておりました。今回事件の発端となった冷凍カツは「ビーフカツ」でした。私はカツカレーのカツだからトンカツであろうと勝手に思い込んでいたので、文中およびイラストを豚としてしまいました。 これでは棄てられたカツとなった牛たちにとって失礼極まりないことでありました。 よってここに一部訂正をして再度掲載いたします。


廃棄処分されるはずだった冷凍カツが横流しされ一般市場に出回るという事件が連日報道されている。
もちろん処理請負会社や横流しを引き受けた食品卸会社は相応の処罰を受けなければならないことであるが、私がそれよりも驚いたのは処分されるはずだった冷凍カツの量の多さである。
なんと五十八万枚!
「異物混入の恐れあり」ということでの処置であるが、今回の横流し発覚という事態が起きなければ、この大量の冷凍カツは誰の気にも留められず、堆肥や焼却処分となっていたわけです。
常に私たちの社会の片隅で大量の食べ物が廃棄され、ゴミとされている現実に申し訳なさを感じました。

58万枚のビーフカツを作るには一体どれくらいの肉が用いられたのだろう。試算してみよう。
一枚当たり50gとして580000枚を掛けると・・・なんと29トンもの肉が必要である。
牛何頭のいのちがむざむざと棄てられたことであろう。
いのちの処分牛さん510.jpg

いのちの処分509.jpg

 
「食品の安全のため」という理由以前に、こんなに大量の食品を一括で作らねばならない社会の仕組みが異様である。
これはいち企業の問題ではなく、私たちひとり一人が食べ物にいのちをいただいているという意識を持たなければ、やがてこの社会は崩れてゆくのではないかと不安になってきます。

食べ物を粗末にすることは罪であると教えられてきました。ご飯一粒も大切にしなければならないと。
今、世界中でこの罪を犯し、反省も痛みもない。私も他人事としか認識できません。
安心・安全そして便利で安価なサービスの向こうにいのちを提供してくれた生き物たちを思いたい。

ありがとうございます。そして申し訳ありません。


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