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美しいものは儚いものか [日記、時候]

台風が通り過ぎ、むっとするほど蒸し暑い一日でしたね。
夜になって、風も止み、遠くから虫の声が聞こえてくるばかり。
そんな中、静かに静かに花開くものがありました。
カラスウリの花.jpg

まるで何かが音もなく破裂したその瞬間を切り取ったかのような繊細な姿をしています。
これはカラスウリの花です。あの秋になると藪の中に朱色の卵のような実をつけるカラスウリです。

今日は朝から境内の落ち葉を片付けていて、垣根に絡まる蔓をとろうとした時、白い蕾を見つけそのままにしておいたのです。夕方6:40に見に行きましたが、まだ蕾のまま、それが一時間後に見に行くとこの通り見事に開いていました。
そして夜中にはもう萎んでしまいますので、花開く姿を見られるのはほんの数時間だけなのです。

カラスウリはこの美しい花を咲かせて、暗闇から蛾の飛来するのを待っているというのです。

」月と星を見上げながら、白い花は歌を歌う。
その歌声は夜風に運ばれ、柔らかな葉先をくすぐる。
まどろんでいた虫たちは、あわてて空へと踊り出る。
「あの歌は私を呼んでいる」「あの歌を私は待っていた」
虫たちは歌が聞こえてくる方角に向かいやってくる。
それでも通り過ぎるものばかり、カラスウリは待っている。
歌声の間の休止符を聞いて近づく者を。
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